視力と度数の関係とは?
時々、お電話での問い合わせなどで、「視力が0.1なのですが、その度数のコンタクトを購入したいのですが・・・」等と言う問合せを受けることがあります。
0.1と言うのは勿論、視力検査の結果の数値なのですが、視力検査の数値と度数とは根本的にとらえ方の異なる数値なのです。
視力とは?
視力と言っても「深視力」、「動態視力」視力など様々なとらえ方の視力がありますが、一般的には5m離れたところから、ランドルト環と呼ばれる環の切れ目がどの程度まで判断できるかを数値化して表わしたものです。
ランドルト環は、フランスの眼科医であるエドムンド・ランドルトによって考案され、1909年に国際眼科学会で公認されました。
日本ではJIS規格で大きさが定められており、視力1.0に相当するランドルト環は、直径が7.5mm、線の幅が1.5mm、切れ目の幅が1.5mmです。
視力検査では、視力表から5メートル離れた距離でランドルト環を提示し、指示されたマークの切れ目を指せるかどうかで視力を判定します。
度数とは?
一方、度数と言うのは近視や遠視、乱視等の屈折異常に対して、どの程度の屈折力のレンズを使えば、正常な状態にすることができるかを数値化したものです。
例えば視力検査の結果、視力が0.1と判定されたとしましょう。しかし近視で0.1の人もいれば、遠視で0.1の人もいます。乱視で0.1の人もいれば、近視と乱視の両方で0.1と言う人もいます。
近視を矯正するレンズ、遠視を矯正するレンズ、乱視を矯正するレンズ、それぞれ異なるレンズを使用して矯正をします。ですから視力が0.1の人の目を矯正するレンズも人によって異なるのです。
0.1は視力を表す数値で、0.1の視力の目の人をどれだけの屈折力のレンズを使えば1.0や1.2等遠くのものがよく見えるようになるのかを、レンズの屈折力で数値化したものが度数なのです。