カラコンで気を付けたいこと
現在、ソフトコンタクトユーザー数は1870万人、その内の約65%がカラコンユーザーと言われているので、約1200万人がカラコンを装用している計算になります。
もちろん通常のクリアタイプと併用している人もいますし、必要に応じて時々装用するという人、ファッション目的ではなく、事故の後遺症などが目立たないようにとカラコンを装用している人もいますので、どこまでが正確な人数かと言えばわからない部分もありますが、いずれにしてもかなりの人数がカラコンを愛用していることには変わりありません。
カラコンユーザーが増えるにつれ、増えてくるのが「不適切な使い方による事故、眼障害」です。
このコラムでは、カラコンを装用する上での注意点をまとめています。
カラコンの歴史
カラコンが少しずつ拡がりを見せ始めるのは1990年代。そして2000年を境に、アムラー(安室奈美恵)、アユ(浜崎あゆみ)ブームに合わせ一気にカラコンの使用者が増加しました。
この頃から主に10代〜20代前半の女性が注目し、メイクをするような感覚でカラコンを楽しむようになりました。
しかし当時のカラコンはオシャレが目的がメインで、今とは異なりいわゆる「雑貨」として扱われ、誰もが取扱い可能で通販でも気軽に購入することができました。
その分、正しい使い方の啓蒙や指導も曖昧で、目にトラブルが発生するケースも急増しました。
そのような背景があり、2009年、カラコンは「高度管理医療機器」として厚生労働省の承認が必要となったわけです。
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それ以降、カラコンに対する製品の品質、安心や安全と言ったことがキーワードとなり、カラコンに対する考え方も大きく変わりました。
この頃からカラコンはファッションと言う部分は残しつつも、視力を矯正する高度管理医療機器としてのカラコンとして幅広い年齢層に拡がっていくことになります。
またそれに伴い、瞳の色を大きく変化させる派手なカラコンに変わり、学校や職場でも使用できるナチュラルなカラコンに人気が集まり、今に至っています。
カラコンを安全に、快適に装用するために
初めてカラコンを購入する際には必ず眼科を受診しましょう。
度なしでファッション目的のカラコンであっても、度ありの視力補正用のカラコンであっても、目の上に乗せて使用する高度管理医療機器であることに変わりはありません。購入前には必ず眼科を受診しましょう。
コンタクトレンズの検査に関する記事はこちらをクリック!
装用時間を遵守しましょう
コンタクトレンズを装用して「一番気を付けなくてはならいこと」と言ってもいいかもしれません。
コンタクトレンズを装用して一番問題になることは、「異物を目に乗せることで生じる酸素不足」なのです。どのように優れたレンズであっても異物を目に乗せれば、その分酸素の供給量が必ず少なくなります。
酸素の供給されにくい状態は少なければ少ない方で良いということです。そのためにも決められた装用時間は遵守しましょう。
特にカラコンの場合は、黒目を覆うように着色されているので、クリアコンタクトに比べて酸素が目に供給されにくくなります。酸素不足になると、目が充血したり乾燥したりして目に負担がかかってしまいますので注意が必要です。
異常を少しでも感じたらレンズの装用を中止し、眼科を受診しましょう
カラコンを装用していて、異物感をいつもより強く感じるなどの不調を感じた場合、無理せずにレンズを外し、眼科を受診しましょう。
カラコン、クリアレンズを問わず、装用感の快適なソフトコンタクトは目に異常があっても自覚しにくいため、ついつい我慢してしまい、結果、重篤な症状を引き起こすケースがあります。
特にカラコンは着色部分に亀裂が入っていても見た目上は気付きにくいので注意が必要です。
友達とのレンズの貸し借りは絶対にしないようにしましょう
カラコンは瞳の色を変えてファッションを楽しめるというメリットがあります。しかし友人とカラコンを共有して交換して使用したりすることは絶対にしてはいけません。
使用期限は遵守しましょう
ワンデータイプは1日で、2ウィークタイプは2週間で、マンスリータイプは1ヶ月で、必ず交換しましょう。特に2ウィークやマンスリータイプは、開封したら「装用した、装用していないに関わらず期限が来たら交換」しなくてはなりません。
ケア用品を使ってケアしよう
2ウィークやマンスリータイプにはレンズのケアが必須です。カラコンで使用するケア用品には大きく分けて2種類あります。
1つはMPS(マルチパーパスソリューション)と呼ばれるケア用品で、これ1本あれば、「洗浄」「すすぎ」「消毒」「保存」をすべて行うことができます。価格もお手頃価格で販売されています。
もう1つは過酸化水素を使用する方法です。こちらは強力な洗浄力をもつケア用品です。
過酸化水素タイプの洗浄液は、消毒効果が高いためこすり洗いの必要がありません。しかし、消毒液の刺激が強いため、カラコンの色素が落ちる原因になってしまいます。洗浄液の種類によっては、使用できないものもあるため、カラコンでの使用可否を確認してから使用しましょう。
なのでカラコンの場合は、無難なのはMPS(マルチパーパスソリューション)です。
定期検査を受診しましょう
コンタクトレンズはどんなに調子が良くても、知らず知らずの内に目にキズが付いていたり、レンズが劣化していたり、視力の低下が起こっていたり・・・
徐々に起こりうる変化はなかなか気づかないもので、自覚をする頃には想像以上に悪化しているケースもあります。
そのような不安を解消するために、調子が良くても一定の期間で定期検査を受診することをおススメ致します。そのことにより安心してコンタクトレンズ通販も利用できるのです。