利き目はどっち?
「利き目はどっち?」。そんなやり取りを今までにした人は多いと思います。
でも利き目に関しては漠然としている人も以外に多いのではないでしょうか。手に利き手が、足に利き足があるように目にも利き目があります。
よく使う方の方の目を利き目?でも両眼で見ていればどちらの目をメインに使っているかなんてなかなかわからないものです。
確かに「よく使う目」、「メインで見ている目」と言う解釈はまちがいではありません。わかりやすく言えば「望遠鏡をのぞき込むときに使う目」、「単眼の顕微鏡で観察するのに使う目」が利き目とされます。
利き目は専門的には優位眼と呼び、反対側の目は非優位眼と呼びます。
脳は利き目からの情報を優先的に処理している
通常、私たちがモノを見る時、左右の目を同時に使って見る「同時視」を行なっていますが、脳の視覚野にある神経細胞は、両目からの情報を同時に処理できません。そのため、片方の目からの情報を優先的に処理しています。このとき優先される目が利き目、優位眼です。
利き目の見つけ方
まず腕を前に伸ばし、両手を45度の角度で合わせて親指と人差し指の間に三角形の開口部を作ります。
両目を開けた状態で、この三角形の開口部を中心に、壁掛け時計やドアノブなど、遠くにある対象物と重ね合わせます。
まず左目を閉じてみます。もし時計が両目で見た時と同じように見えたとしたら利き目は「右目」と言うことになります。
そのあと右目を閉じて。左目で見たら、きっと時計は図の中心部には見えないはずです。
もし左目が利き目の人が同じようにしてみたら、逆の反応になります。
人は利き目で見た情報をメインで脳に伝えています。普段見ているものはほぼ利き目で見ている画像と言っても過言ではありません。
利き目ではない目(非優位眼)は何のためにある?
両目で、違和感なく見ているのに、利き目で見た情報がメインで脳に伝えているのなら、利き目ではない方は何の為にあるの?ということなります。
逆の目は、利き目を補いながら物を立体的に見るための情報を脳に伝えていのです。
右目と左目は誰もがわかるように、付いている位置が異なります。成人で約6cm前後ぐらい離れていると言われています。
従って同じ対象物を見ても右目で見る情報と左目で見る情報は見てる角度が少し違うわけです。つまり人間の目は、左右の目でそれぞれ違ったものを見ていて、それを脳が一瞬で判断してモノが立体的に見えるようにしているのです。
コンタクトレンズと利き目
コンタクトレンズを作成した時に、左右の見え方のバランスを取りますが、同じ見え方にならないことは多々あります。上述した通り、そもそも目の付いている位置が違うのですから、モノの見え方、明るさに違いがあっても不思議ではありません。
その様な時には利き目がよく見えるよう度数決定をした方が違和感は少ないと言われています。その方がいわゆる「収まりがいい、しっくりくる」感じになります。これは単焦点のコンタクト、乱視用コンタクトにおいても同様です。
遠近両用コンタクトの場合は、利き目である優位眼を遠く用に、利き目でない非優位眼の方を手元用にします。
ただ利き目を意識しすぎると利き目に負担がかかり、眼精疲労や頭痛、肩こりなどいった体調不良につながる場合もあります。そうならないようにコンタクトレンズを作成する際は、左右の目で視力の差が出ないように大きくでないように調整する必要があります。