コンタクトレンズの選び方
コンタクトレンズを選ぶ時にどのような点に注意したらいいのでしょう?
コンタクトレンズは視力補正を目的とした高度管理医療機器でクラスⅢ(不具合が生じれば生命の危険や健康へ影響を及ぼすリスクが高い医療機器)に該当しています。
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目の安全のためにも通販でご購入の際には眼科さんで検査を受診し、正しい処方に基づいて購入していただくことをおススメ致します。
コンタクトレンズを選ぶ際にポイントになること
使用目的
コンタクトレンズの使用目的は?
・スポーツの為
・職業
・美容目的
・メガネを掛けたくない
・メガネだと視力矯正が困難
・etc
一般的にスポーツと言えば、ズレ外れの可能性が低いソフトコンタクトがおススメですし、職業柄、粉塵が舞うような職場であれば、ゴミが入ったら痛みの強いハードコンタクトの選択は不安が残ります。ただ単純に眼鏡を掛けたくないという理由だけならばソフトでもハードでも問題はないでしょう。
中高生の方なら学校の体育のことも頭の片隅に置いておいた方がいいでしょう。
装用頻度
コンタクトレンズは毎日装用しますか?必要に応じて時々装用しますか?
普段はメガネで過ごし、「スポーツの時だけ」「着物を着るときだけ」のように必要な時だけコンタクトレンズを上手に活用したいという人もいます。
そのような使い方を「オケージョナルユース」といいます。これによっても選択すべきレンズが変わってきます。
装用時間
1日にどの程度の時間、コンタクトレンズを装用していたいのでしょう?
現在、販売されているコンタクトレンズはいずれも一定の性能は有しており、安全性は高いのですが、終日(14時間~16時間)と言うような時間装用を考えているのであれば、酸素透過性ハードコンタクトの方が目への負担は少ないでしょう。
アレルギーの有無
アレルギー性結膜炎などのアレルギーを持ち合わせていますか?
アレルギー性結膜炎をお持ちの方はサイズの大き目なソフトコンタクトが刺戟になり、悪化する可能性もあります。ソフトコンタクトは含水性(水分を含む性質)の素材なので、目からの分泌物などもレンズが吸収し、それが刺激となってしまうからです。そのため一般的にはハードがおススメですが、ソフトをご希望でしたら毎日交換するワンデータイプをおススメ致します。
乱視の有無
乱視の有無、タイプによっては選択するレンズが変わってきます。
乱視のタイプにもよりますが、多くの乱視のハードコンタクトの装用により良好な視力が得られます。
通常のソフトコンタクトには乱視の矯正力はありませんので、ハードコンタクトの装用が困難な方は、乱視用のソフトコンタクトなどを検討しなくてはなりません。
予算
コンタクトレンズに掛けられる予算はどのくらいなのでしょう?年間に関わる維持費は選ぶレンズにより大きく異なります。予算もコンタクトレンズ選びにはとても重要な要素です。
例えば1箱30枚入、¥3000のワンデーコンタクトを毎日装用したとしたら、1ヶ月両眼で¥6000、年間にすると¥72000の費用が必要になります。
同じく1箱6枚入、¥3000の2ウィークコンタクトを毎日装用したとしたら、3カ月両眼で¥6000、年間にすると¥¥24000の費用が必要になります。但し2ウィークコンタクトはケアが必要になりますのでプラスケア用品代金も考慮しなくてはなりません。仮に年間¥10000のケア用品代金が掛かったとしても、総額¥34000と言うことになります。
眼科のおススメコンタクトとご本人の希望するコンタクト
眼科さんは目の検査結果に基づいて、目への安全性が高く、良好な視力の出やすいコンタクトレンズをおススメします。このおススメされたコンタクトレンズとご本人の希望するコンタクトレンズが異なる場合も良くあることです。
そんな時は眼科さんとよく相談をし、「どの部分を優先させ」、「どの部分を我慢する」ことが一番いいのかを考えてレンズを洗濯する必要があります。
例えば・・・・
●年齢は17歳、高校生
●使用目的はサッカー
●検査の結果、強めの乱視あり。
●アレルギー性結膜炎の経験あり
●希望は年間コストの関係で2ウィークを希望
このような場合、乱視の矯正力、アレルギーの事を考慮すればハードコンタクトの選択がいいのかもしれません。
しかしサッカーの事を考えるとソフトコンタクトの方がベストということになります。しかも乱視はノーマルレンズでは矯正されないので、授業には支障が出ることが予想されます。そうすると乱視用ソフトという選択になります。
本人は2ウィーク希望ですが、アレルギーを考えると毎日新しいレンズに交換するワンデータイプがbestです。
このように検査の結果、目の病気、使用目的、予算などを踏まえて、相談しながらどのレンズを選択することが一番ベストなのか?を考えてレンズが決定されていきます。